脳の病気

脳卒中の5つの種類とその特徴、症状までをわかりやすく説明!

脳卒中の5つの種類とその特徴、症状までをわかりやすく説明!

脳卒中をいう病気の名前を聞いたことがある方は多くおられると思います。しかし、一言に脳卒中と言ってもこの単語は実は色々な種類の脳の病気を総称したものであり、その病気の内容は様々です。 

ここではそんな脳卒中と呼ばれる病気の詳しい種類やそれぞれの特徴症状までを分かりやすくまとめてご説明いたします。

よく耳にするけれども、脳卒中とは何の病気?

脳卒中とはその言葉の通り、脳の病気のことです。

脳の病気といっても種類は沢山あり、脳卒中という言葉はそれら脳の病気の総称です。具体的に脳卒中と分類される脳の病気にどんなものがあるかをご紹介いたします。 

 

有名な病名であれば脳出血脳梗塞などが挙げられます。

これは脳内の血管から出血する、または脳内の血管が何らかの理由で詰まってしまい脳内での血液循環がうまくいかずに諸症状が出現する脳の代表的な病気です。

脳卒中になったときの症状は?病気によって厳密に異なる。

近年、巷でよく“突然手足が動きづらくなった”“言葉が出てこなくなった”などの症状が現れた際はすぐに救急車を呼んでくださいといった注意喚起の広告やコマーシャルを見かけるようになりました。これらは脳卒中の代表的な症状で、脳に何らかの異常が現れた際に症状として出現するものです。 

これらの症状が一時的なもので数分後に消失し、何事もなかったかのようにこれまで通りに過ごせる方もおられます。しかし、一時的でもこれらの症状が少しでも現れた際は必ず病院で専門医の診察を受けるようにしましょう。一過性脳虚血発作とよばれるもので、遅かれ早かれ脳卒中が起こる前兆と言われています。 

 

また、脳卒中の症状は人によって異なります。

先に挙げたように手足が動きづらくなる症状や痺れが出る症状、言葉が出てこない症状や呂律が回らなくなる症状、食事中などに物が飲み込みづらくなる症状など様々です。

 

なぜこのように症状が様々なのかというと、人によって障害を受ける脳の部位が異なるからです。脳卒中の症状は脳が障害された部位によって異なってきます。

それに加え、脳卒中の中でも脳梗塞なのか、脳出血なのがでも症状の出現の仕方が異なります。他にも症状としては突然の嘔吐や意識消失などの症状が出現する場合もあります。

脳卒中の中の脳梗塞はラクナ梗塞・アテローム血栓性梗塞・心原性脳塞栓症の3つに分類される

脳梗塞には大きく3種類のタイプがあります。これらの梗塞のタイプによってもさらに症状の出現の仕方が変わります。 

 

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞と呼ばれる脳梗塞は脳梗塞の約4割を占め、高齢者によくみられます。

脳の細い動脈が詰まってそこから先の脳血流が止まってしまう脳梗塞です。

詰まる原因としては、高血圧によって長期間負担がかかった血管の壁が厚くなり、最後には血液も流れないくらいの狭さになってしまうということです。既往歴に高血圧がある方に非常に多くなっています。

ラクナ梗塞は直径100〜300μm程度の小さな血管にできる梗塞を指しています。

小さな脳梗塞のため、脳の部位によっては症状がごく僅か、または症状が現れない方もいます。しかし、脳の重要な部分でラクナ梗塞が起こると小さな動脈といえど感覚障害や運動麻痺といった症状が出現します。 

 

アテローム血栓性梗塞

アテローム血栓性梗塞は発生機序としてはラクナ梗塞とよく似ています。

こちらも血管の壁が厚くなり動脈硬化となった後、血管が詰まってしまうという発生機序ですが血管の壁が厚くなる理由としては血管中にコレステロールが溜まり、それらが固まってしまうことで血管が詰まるという違いがあります。

ラクナ梗塞と異なり大きく主要な血管で起こるため、症状もラクナ梗塞より重症化しやすいと言われています。

これらの2つの梗塞は夜寝ている間から起床する頃に出現しやすいと言われています。朝、起きて身体に不調を感じた際はこれらの病気も疑うほうがいいかもしれません。 

 

心原性脳塞栓症

心原性脳塞栓症はその字の通り、心臓機能から誘発される脳梗塞です。

心臓でできた血栓と呼ばれる血液の塊が脳へ運ばれ、脳動脈内で詰まりそこから脳血流を妨げてしまうものです。

心原性脳塞栓症は不整脈がある方に多く起こる脳梗塞で、3つのタイプの中では最も重症な症状が出るものです。

また、症状の出現の仕方も異なっており、ラクナ梗塞やアテローム血栓性梗塞の症状は緩やかで徐々に出現するのに対し、心原性脳塞栓症は突然手足が動かなくなったり痺れが出現したりと突発的な出現の仕方となっています。

 

脳卒中の中の脳出血は脳内出血とクモ膜下出血の2つに分類される

脳出血も大きく2種類のタイプがあり、症状の出現の仕方や病気の経過も異なります。 

 

脳内出血

脳内出血はその名の通り、脳の中の血管が破れ出血した状態を指します。

症状としては脳梗塞と同様に手足が動かなくなったり痺れが出たりなどが見られますが、脳出血の場合これらは心原性脳塞栓症のときと同様に突発的に出現することが多いです。

また、嘔吐めまい意識消失などの症状も併行して出現する方もいるようです。

脳出血は破裂する動脈の大きさによって出血の程度も変わり、出血によって脳が圧迫されて色んな症状が出る病気です。そのため発症時は脳梗塞よりも重症な症状が出ることも多いです。出現時間は血圧変動が激しい日中に多いと言われています。 

 

クモ膜下出血

クモ膜下出血は脳を包んでいるクモ膜という薄い膜の下で、血管にできたコブが破裂して出血するという病気です。

クモ膜下出血が起こると突然の激しい頭痛吐き気意識消失が起こることが多く前兆などはほとんどないと言われています。

 

脳卒中を予防する手段は?

これらの脳卒中を予防する手段はあるのでしょうか。

一般的に有名な予防手段としては血圧管理です。特に脳梗塞の中のラクナ梗塞、アテローム血栓性梗塞、脳出血の中の脳内出血の予防として有効です。

 

理由としてはラクナ梗塞やアテローム血栓性梗塞の場合、長期間高血圧によって脳血管に負担がかかりその血管の壁が厚くなってしまうことが挙げられます。

脳内出血の場合は高血圧によって強い負荷が脳血管にかかり、その負荷に耐え切れずに破裂してしまい出血へ至ります。こういった機序から高血圧をなるだけ予防し、血圧をコントロールすることが脳卒中を予防する非常に有効な手段といわれています。 

 

昔より日本食は塩分を多く含む食事といわれており、多く摂取した塩分をコントロールするために水分の吸収量が増加し血液量が増えることで血圧が高くなってしまいます。

また、食の欧米化が進み日本人の体質では消費しきれない量の脂質糖質を多く摂取するようになってしまい、血液粘度が上がり血管内でスムーズに血液が流れるように高血圧となってしまいます。 

 

それ以外の心原性脳塞栓症の場合は元々不整脈などの心臓に関わる病気を持っている方に多く、動悸などの症状が出ない方は気づかずに日常を過ごしている方も大勢います。

定期的に健康診断などで自身の脈拍の状態や心機能の状態を知っておくことが予防の一歩となります。

そしてストレスをためない、高血圧にならないように注意するなどのことも予防となります。 

 

クモ膜下出血に関しても同じく、血管になるだけ負担をかけないように高血圧にならないように注意することが予防に有用と言われています。また、発症者は喫煙歴がある人に多く、喫煙を絶つことも予防策としては重要です。

 

脳卒中に深く関係するのは高血圧?

これまで脳卒中の各病気の機序や予防の話の中で何度も高血圧について出てきています。

そこから分かるように、高血圧は脳卒中と非常に密接な関係性があります。血圧をしっかり自身で管理し、コントロールすることができれば脳卒中の予防へと繋がります。 

 

実際に脳卒中を発症した後の患者様への治療では、基本的に血圧コントロールが重要だといわれています。

その後、再発予防のために日々の血圧測定服薬、血圧コントロールのための適度な運動食事療法などが行われます。

血圧測定は自身の平均的な血圧を知ることで、急な血圧の変動にもすぐに気づくことができます。

 

また、適度な運動ではストレス解消や脂質や糖質の消費などに有効です。

しかし、このときウォーキング水泳などの低負荷で長く続けることのできる有酸素運動が推奨されており、筋トレなどの無酸素運動は逆に一時的に血圧を上昇させてしまうので避けるべきと言われています。

 

食事療法ではとにかく塩分量の軽減が重要となります。

最近では塩分量がカットされた醤油や調味料などが多く販売されており、病院食などでは積極的にこのような食材が使用されています。

 

様々な手段で血圧コントロールを行うことは可能であり、多方面からのアプローチが重要となります。

是非一度、自身の生活を振り返ってみてはいかがでしょうか。

 

脳卒中を予防して健康で充実した日々を!

脳卒中になった場合、最悪の場合は死に至ることがあります。

一命を取り留めたとしても重篤な後遺症が残り、その後遺症を一生付き合っていくことになる場合も多いです。

後遺症は障害される部位や梗塞・出血範囲によって様々で、強い運動麻痺が残る方や感覚障害として痺れがずっと身体に残る方、高次脳機能障害といって記憶障害や言語障害が残る方もおられます。 

 

まずはこれまでの自身の生活を見直し、脳卒中の危険性がある生活習慣があればそこを改善していくことに努めましょう。

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