オスグッドの概要
オスグッド・・・子供のころに運動していた人は聞き覚えがあるかもしれませんが知らない人は『何それ?』となってしまう名前です。成長期のスポーツしている子供に多い障害ですが、今回は成長期に多い膝の痛みオスグッドについて話していきます。
オスグッドとは?
オスグッドとは正式名称で『オスグッド・シュラッター病』『オスグッド氏病』などと言われ、略してオスグッドと呼ばれています。ちなみに名前の由来ですが、整形外科医のオスグッドさんとシュラッターさんが発見したことからこの名前になっています。
オスグッドは成長期のスポーツ障害で10~15歳の小中学生に多いです。この時期の子供達はどんどん身長が伸びていきます。身長が伸びるということは骨がどんどん伸びているということです。この骨の急速な成長に筋肉の成長がついていけないため、この時期の筋肉は張って緊張した状態になります。
太ももの前にある大腿四頭筋という筋肉は、お皿のちょっと下にあるすねの骨に付着しています。
大腿四頭筋が張った状態でスポーツなど過度な運動をすると、筋肉が骨に付着している部分で炎症がおき、痛みと骨の膨隆が生じてきます。
成長期の子供の筋肉の付着部の骨はまだ脆弱であるため、この部分に引っ張られるような力が繰り返し加わると剥離骨折(骨がはがれかけている)を起こし骨の膨隆がどんどん進行していきます。
症状
症状は運動時の痛み、押さえた時の痛み、膨隆です。
治療
症状が比較的軽い場合は、スポーツを制限して患部のアイシング(氷嚢で20分ほど)と大腿四頭筋のストレッチを行ったりオスグッド専用の装具をつけたりして経過を見ます。
症状が強い場合は運動禁止になります。ストレッチも無理に行うと逆に悪化させてしまう可能性もあるため、どの程度したらいいかは病院で相談しましょう。
成長が止まるころになると痛みは徐々に治まりますが、骨は膨隆したまま治癒します。それでも症状が治まらず、はがれかけていた骨が完全にはがれてしまった場合などは手術してはがれた骨を取り除くこともあります。
まとめ
オスグッドは安静とストレッチを行うことでほとんどの方は改善し、成長が止まることでも改善します。しかし、アイシングやストレッチを怠ると再発することもよくあります。
子供だけでなく、親や指導者が一緒になってケアしていくことが必要です。