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サッカー日本代表の大迫勇也選手の太ももの怪我とは?リハビリ内容などを紹介!

サッカー日本代表の大迫勇也選手の太ももの怪我とは?リハビリ内容などを紹介!

先日サッカー日本代表の大迫勇也選手が練習中に太ももの筋肉であるハムストリングスの損傷と発表されました。このハムストリングス損傷とはどんな怪我なのでしょうか?リハビリ内容などを紹介します。

ハムストリングス損傷とは?

ハムストリングスとは太ももの裏の筋肉で、膝を曲げるほかダッシュした際に地面を強く蹴るために必要な筋肉です。ハムストリングス損傷とはこの筋肉が壊れたということですね。

筋挫傷と肉離れの違いは?

筋肉の損傷では大きく2つに分かれて、筋挫傷と肉離れに分けられます。筋挫傷も肉離れも同じ筋肉の怪我ですがその怪我の仕方が違います。筋挫傷では、外部からの衝撃による怪我です。例えば相手選手に蹴られたり、地面にぶつかった際に筋肉を損傷した時に使われます。プロ野球選手の丸佳浩選手が守備のプレー中に地面に膝をついた際ハムストリングスを損傷したのですが、その場合はハムストリングスの筋挫傷になります。
対して、肉離れの場合は自分の力によって怪我をするというものです。筋肉は筋腹という筋繊維が集中している部分と腱と呼ばれる筋の部分に分かれます。骨—腱—筋腹—腱—骨というように筋肉は構成されていて、力を入れるとこの筋腹の部分がぐっと縮められ、腱が引き伸ばされます。しかし、腱はそこまで大きく伸びるわけではなく、むしろ伸びすぎないような組織です。つまり、筋腹と腱の引っ張り合いになります。その引っ張り合いによって筋腹と腱との間にある筋繊維が引っ張られ、損傷してしまうのが肉離れという状態です。

大迫勇也選手の怪我は筋挫傷と肉離れのどちら?

おそらく、肉離れと思われます。チームでの練習中での怪我ということで、チーム内練習では筋挫傷するほどの激しい練習はしないことがほとんどです。対して、肉離れでは自身の力が強かった場合や筋肉が硬い場合に生じてしまう怪我です。その点を考えても、大迫選手の場合は肉離れであることが疑われます。

肉離れはどんな症状があるの?

筋肉が部分断裂している状態なので、その断裂部に痛みが生じます。多くの場合は筋肉の一部分の断裂なので歩けなくなるということはありません。しかし、重度のもので完全断裂である場合には歩行困難となる例もあります。また、断裂部から出血が起こり内出血や腫れが生じます。
肉離れをしてよく症状として、断裂部位以外が痛くなることがあります。これは内出血が断裂部位から重力などで徐々に下に落ちていくことで生じるものです。血液内には疼痛誘発物質が含まれているため、血がある部分に痛みが生じてしまいます。これは時間とともに内出血した血液が吸収されれば問題ありません。

肉離れはどのくらい時間がかかるの?

肉離れは軽度、中度、重度に分けられます。軽度であれば2週間程度ですが中度だと1〜2ヶ月程度、重度だと3ヶ月以上かかる場合もあります。大迫選手はチームから1ヶ月半程度との発表がありましたので、おそらく中度の肉離れであったと推測できます。

肉離れの治療はどんなことをするの?

急性期(怪我して3日以内)はとにかく安静と、患部を冷やすことが中心になります。肉離れを起こすと必ず内出血と腫れが生じますが、この内出血と腫れが大きくなると治癒が遅れてしまいます。そこで一般的に行われる治療がRICE治療と呼ばれる治療で、安静・冷却・圧迫・挙上の処置を行います。このRICE治療を3日は施し、筋肉の炎症を抑えるようにします。
急性期期間が終わり、炎症反応が見られていなければ温熱治療に切り替えます。温熱によって血液の循環を促し、栄養を送り込むことで組織の治癒を促進させるようにします。急性期が終わっても、痛みがあれば極力動かしてはいけません。関節を動かして痛みがある場合には、患部を弾性包帯などで圧迫すると痛みがやや軽減できます。関節を固定して松葉杖などで免荷をする必要はありませんが、極力負担をかけないようにします。

リハビリはどんなことをするの?

リハビリではまず、筋肉の柔軟性を出していくことを中心に行います。肉離れとは自身の力に耐えきれなくなった筋肉が断裂するものですが、柔軟性があれば断裂するリスクが低下します。しかし、怪我してすぐはストレッチをかけても痛いため、マッサージを中心に行います。
動かしても痛くなった時期から、しっかりと動かします。この動かすときに重要なのが、断裂した筋肉だけでなくその拮抗関係にある筋肉も鍛えていくということです。ハムストリングスでいえばこの筋肉は膝を曲げる筋肉なので、ハムストリングスを鍛えると同時に膝を伸ばす筋肉も鍛えていくということです。というのも、拮抗筋同士はどちらかが強くなりすぎると、反対側の筋肉が弱くなり強い側の筋肉に硬さが出やすいためです。膝を伸ばすということは膝を曲げる筋肉としては伸びないといけません。しかしハムストリングスが硬くなると膝が伸びにくくなってしまいます。それにより膝を伸ばす筋肉が弱くなってしまい、ハムストリングスへの負担が大きくなってしまいます。こういった形で徐々に断裂した筋肉を鍛えていきます。
寝た状態で痛みがなければ体重をかけ、体重をかけた状態で痛みがなければ徐々にランニング、ダッシュなど負荷を上げていき、痛みがなくなれば競技復帰という流れになります。

肉離れを予防するためには?

肉離れを予防するためには筋肉の柔軟性を引き出すこと、つまりストレッチが重要になります。方法として上述した通り拮抗筋の収縮をしっかりと出すこと、また予防したい筋肉そのものにストレッチをかけることです。
このとき重要なのがストレッチのやり方です。多くの人は例えば股割りのようにゆっくりと筋肉を伸ばすようなストレッチを行うと思います。これは静的ストレッチと呼ばれますが、この静的ストレッチは運動前に行うと筋力が下がるということがわかっています。筋力が下がる静的ストレッチを行うと競技レベルに耐えられず、肉離れのリスクがさらに高くなる可能性があります。そのため、静的ストレッチは運動後にするようにしましょう。
運動前にするべきストレッチは動的ストレッチと呼ばれるストレッチで、これは反動をつけながら動かすようなストレッチです。ラジオ体操が良い例です。動的ストレッチは伸張反射と呼ばれる筋肉の習性を利用してストレッチをかけつつ、筋肉の働きを高める作用があります。筋肉の動きが良くなる上、柔軟性を高められるため運動前に適しています。この動的ストレッチを運動前に行うことで肉離れの予防ができます。

まとめ

大迫勇也選手が市歌であろう肉離れについて紹介しました。誰でも一度は聞いたことのある怪我だと思いますが、今でも運動前に静的ストレッチをしてしまって肉離れをしてしまうという例は少なからずあります。この記事を参考にしてもらい、少しでも肉離れを予防してみてください。

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