ふくらはぎのケアの重要性と方法について
皆さんは『第2の心臓』という言葉を聞いたことがありますか。
我々が快適に日常生活を過ごしていくためには全身にしっかりと血液が循環していることが非常に重要です。
今回は最近ダイエットや美容の分野でも注目されているふくらはぎについて、その役割や健康、美容との関係性、ふくらはぎのマッサージやエクササイズについてご紹介していきます。
冷え性やむくみがひどい方には必見ですよ。
ふくらはぎ(下腿三頭筋)が持つ役割
下腿三頭筋とは
ふくらはぎの部分でも重要なのがその大部分を占める下腿三頭筋という筋肉です。
下腿三頭筋はヒラメ筋と腓腹筋という2つの筋肉で構成されています。この下腿三頭筋には筋肉の運動として使用するだけではなく、全身の血液循環を助けるための効果もあります。
第2の心臓とは
心臓は全身に血液を送り酸素や栄養をいきわたらせます。
全身にいきわたった血液は再び酸素を取り込み肺や心臓に戻る必要が有ります。そんな血液を戻す役割として重要なのが心臓から遠い位置にある筋肉の下腿三頭筋なのです。
心臓から送り出された血液を再び、心臓に戻すためには心臓のポンプの力だけでは十分ではありません。特に重力に逆らって上がっていくためにはふくらはぎの筋肉が収縮し、血管を圧迫して血液を押し上げていくポンプ機能が必要不可欠なのです。
ポンプ機能が高まり全身の血流が改善することにより体温の上昇に伴う冷え性の解消が期待されます。体温の上昇は免疫機能にも関係する上、代謝の部分でも貢献度が大きいです。
一説には体温が1度落ちると基礎代謝は10%以上落ちると言われていますから「最近疲れやすい」「冷えを感じる」などの自覚症状がある人は健康管理の第一歩として取り入れてみる価値は高いでしょう。
ふくらはぎをケアするメリット
血行改善以外、またはそれに関連する効果もあります。ここでは一般的なふくらはぎのケアのメリットをご紹介していきます。
美容効果
ふくらはぎのケアをこまめに行うことによって足が細くなる、むくみ改善、冷え性改善などの効果が期待できます。特に冷え性とむくみを併せ持っている女性も多いかと思いますのでこの効果はうれしいですね。
これは特に膝の裏側にリンパ節があることから、血行改善によって老廃物が流れやすくなるという考え方が根底にあります。
また一時期流行になったことでご存知の方もいると思いますが、ふくらはぎをケアすることでダイエットの効果も望める可能性があります。
こちらに関しても理論は同様で全身の血流循環が向上することによる代謝アップによってより痩せやすい体が作れるという理論です。
歩きにも効果的
つま先を下に押し出す運動をつかさどる下腿三頭筋は歩行の際にも働く筋肉です。特に活動が上がるのが歩行中に足を蹴りだす際に最も力を発揮します。
歩行の蹴り出しの強さが高まることで歩幅の向上が望めますので歩行スピードの改善にも効果が期待できます。
また歩行中は足関節の柔軟性も非常に重要で下腿三頭筋の固さはその柔軟性に大きく関連してきますので筋力向上だけでなくストレッチやマッサージなど筋肉をリラックスさせる取り組みも重要です。
ふくらはぎケアの様々な方法
カーフレイズ(かかと上げ)
下腿三頭筋の筋力トレーニングで方法は簡単、立った状態でかかとを上げる運動を行うだけです。
自重を使った負荷で行うため、特別な器具などは必要としません。カーフレイズを行う時に注意したいのが
- 小指側に体重をかけない
- しっかりと上まで伸びる
- 降りるときは特に『ゆっくり』を意識する
の3点です。特に③のゆっくりと足を下ろしていくことはしっかりとした負荷を感じる為に必要なので特に重要です
物足りなくなったら片足で行ってみる、重りを持つなど負荷を上げる工夫を取り入れていきましょう。
動きが単調で継続するのが難しい種目と言えますがその反面、場所を選ばずに行えるというメリットがあります。
通勤時の電車の中や料理をしている最中など何気ない時にカーフレイズをするように習慣付けていると一日を通して結構な回数になっていますので挑戦してみてください。
ストレッチ
下腿三頭筋は有名な『アキレス腱』がついている筋肉です。
したがって立った状態でのアキレス腱ストレッチが効果的です。下記で説明するマッサージの部分でも触れますが、お風呂に入った後筋肉が伸びやすくなっている状態で行うのがベストです。
この時に合わせて隣接する大きな筋肉で下腿三頭筋同様固くなりやすいハムストリングスのストレッチなどを合わせて行うようにしましょう。
ハムストリングスのストレッチは膝を伸ばした状態で前屈することで可能です。
マッサージ
ふくらはぎをマッサージすることは体の血行改善にとって重要です。まずお風呂でしっかりと筋肉を温めてあげましょう。
座った状態で膝を立てる等、触りやすい体勢になったらくるぶしあたりの高さから内側、外側と膝のあたりまでふくらはぎを『下から上に』持ち上げるようにマッサージしていきましょう。
一通り終わったら今度はふくらはぎ全体を包み込むように持ち軽くつまみながらマッサージしていきましょう。
この時に痛みがあると十分にほぐれていない証拠です。継続して毎日のように行って習慣にしていきましょう。
できるだけ歩く
上記でもご説明したように下腿三頭筋を日常生活上で最も使う機会は『歩くとき』です。たくさん歩き回った後にふくらはぎの部分が疲れたことを経験した人も多いでしょう。
ふくらはぎは歩行の際前方への推進力を作ります。よりふくらはぎの収縮を引き出すためには蹴りだす前に足をしっかりと後ろに引くことを意識する、歩幅を大きく意識することで強度が増します(要は早歩きです)。
有酸素運動にもなりますし、ふくらはぎにもいいですし歩くことはそれだけでたくさんのメリットが得られますから、普段の移動手段の中で徒歩が取り入れられる部分があれば試してみてください。
良いふくらはぎの指標や注意点
良いふくらはぎの指標
一概に『良いふくらはぎ』を定義するのは難しいですが、ふくらはぎケアを継続し効果を実感するためには次のようなポイントを指標にするとよいでしょう。
痛み:マッサージした時や筋肉を押した時に痛みがないか?
皮膚:皮膚に張りがあるか?
筋肉の弾力:押したときに跳ね返してくるような弾力はあるか、硬すぎないか、たるんでいないか?
むくみ:指で押したときに皮膚がへこんだままにならずすぐに戻ってくるか?
温度:暖かいか冷たいか?
このようなポイントを参考にしてみてください。特に温度の変化やむくみの部分については即時的な効果の出る人も少なくない印象です。
注意点
特にむくみに関しては、循環の問題だけにとどまらず心臓の疾患や肺の疾患など様々な疾患の症状として出現します。
むくみが出た時はふくらはぎの筋力だけの責任にせず、特に急にむくみが出てきた、痛みが発生する、強いむくみが発生した時は主治医に相談するようにしてください。
また血管系の疾患を持っている方はマッサージを始める前に必ず医師に相談するように心がけてください。
おわりに
いかがだったでしょうか。読めば読むほどふくらはぎにある筋肉の重要性が分かっていただけたと思います。
ふくらはぎだけに関わらず、筋トレやストレッチの効果は即時的に出ることもありますが定着化させるためには継続することが非常に重要です。
今回の記事を参考にぜひ健康・美容の為にふくらはぎケアを始めてみてくださいね!