疾患概要

強直性脊椎炎の概要

強直性脊椎炎の概要

強直性脊椎炎は若い男性に多い、体の痛みやこわばりが起こる疾患です。根本的な治療は難しいですが、重症化する例は少ないとされています。症状が変わりやすく病院でも診断がつきにくいことがあるので、疾患の特徴を知っておくことが大切です。 

強直性脊椎炎とは 

強直性脊椎炎は、手足の関節に痛みやこわばりを生じ、動きが制限されていく慢性疾患です。最初は関節を連結している靭帯の骨への付着部に炎症が起きますが、次第に炎症は広がり靭帯が硬く骨化していきます。骨化が進むにつれて、体の動きが制限されていくこととなります。重症例では脊椎(背骨)が動かなくなり日常生活に大きな支障をきたすようになりますが、多くの場合は通常の生活を継続できます。 

また、若い男性に多く(女性の2~3倍)発症することが分かっています。 

症状 

強直性脊椎炎は、胸や腰、お尻の強張りから発症することが多いとされています。また、かかとや股関節の痛み、肋間神経痛(くしゃみや深呼吸での痛み)で気がつく場合もあります。安静にしているよりも体を動かした方が楽になるのも特徴です。痛みの場所は変化しやすく、翌日には痛みが消えているということもあるので、診断がつかずに悩む人も少なくありません。 

症状が進行すると脊椎の動きが悪くなるので、体を反らしてうがいをしたり、高いものに手を伸ばしたりするのが難しくなっていきます。 

さらに、目の疾患(虹彩炎)や腸の疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)、皮膚の疾患(乾癬)を合併しやすいのも特徴です。 

原因 

強直性脊椎炎の原因は明らかになっていません。しかし、家族内での発症が多いことから、遺伝的要因が関係していると考えられています。遺伝的要素に加えて細菌への感染などが引き金となり、免疫に異常をきたすことで発症するのではないかとされています。 

治療 

強直性脊椎炎の原因は明らかになっていないので、根本的な治療は見つかっていません。そのため、痛みや強張りへの対症療法が主体となります。 

薬物治療としては、消炎鎮痛剤や抗リウマチ薬の服薬によって炎症を抑え、痛みの軽減を図ります。また、温熱療法によって患部を温めても、痛みが軽減する場合があります。 

股関節や膝関節の痛みが強く歩行が難しくなるようであれば、手術の適応となることもあります。人工関節と入れ替える手術を行うことで歩行が可能となり、日常生活がスムーズになり。 

さらに、これらの治療と同時に適切な運動を行うことが必要とされています。体を動かすことで関節が固まることや筋力低下を防ぎ、生活への影響を最小限にできるので、適度な運動を続けることが推奨されています。 

まとめ 

強直性脊椎炎は体に痛みやこわばりが生じる、原因不明の疾患です。重症化すると日常生活に大きな影響を及ぼすので、適切な治療を受けることが大切です。痛みなどの症状が変化しやすいので判断しにくいこともありますが、思い当たる症状がある場合には早期に医療機関に相談することが必要です。 

 

(参考文献 )

・整形外科シリーズ25 強直性脊椎炎:日本整形外科学会 

・強直性脊椎炎・療養の手引き:日本AS友の会.2016 

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