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脂肪を燃やすにはどれくらい追い込めばいいの?有酸素運動時の目標心拍数の決め方【ランニング】

実は日本人って運動好き

プレーヤーとして本格的にスポーツをされている方はもちろん、大人になってからも趣味でスポーツを続けていたり、仕事帰りや週末にフィットネスジムに通ったり、季節に合わせたアクティビティを楽しんだりと、カラダを動かして楽しむひとが増えています。

2016年の調査では、25歳以上の人口100人あたり58.4人が運動習慣があると回答したとのこと。

しかも、このデータを地域別に見ると、運動をしている割合が高い地域ほど、年齢調整死亡率やがん死亡率が低いということも明らかになっています。

健康には運動が必要だということが、改めて示されたということですね。

ただこの調査では、どのような運動をどれくらい行なっているかということは分析されていません。

健康的な毎日を過ごすためにおすすめされている運動を調べてみると、様々なアイデアがあふれています。

せっかくなら楽しいだけでなく、健康的にきれいでいられることを期待しますし、目に見える効果が出ると嬉しいですよね。

どのように運動するのがいちばん効果的なのでしょうか?

 ちまたでオススメされている運動の効果

テレビでもよくいわれる生活習慣病予防のための運動は、軽く息が切れる程度の有酸素運動を20分程度週2〜3回というのがおすすめされていることが多いですよね。

この程度の運動なら、バスや地下鉄を目的地の少し手前で降りて歩くとか、通勤や仕事中にはエレベーターやエスカレーターに乗るのでなく、階段を使うようにするなど、ふだんの生活スタイルの中に少しだけ運動量が増えるような工夫をすることで、達成することかできます。

実際にこのような運動は、高血圧に対する効果があったり、食後の血糖値が過剰に上昇するのを抑えるともいわれています。

もともと運動を習慣的に行なわれていて基礎体力があったり、運動のための時間として、毎日もっと長めに時間を作ることができるなら、30分〜90分を目標に有酸素運動を行なうことで、もっと効果を感じることかできます。

ある研究では、60~90分の有酸素運動3ヶ月間毎日実施したところ、体重・体脂肪率・中性脂肪が減少したそうです。

 

このような有酸素運動で効果を実感できるようになるのには、ある程度の期間の継続が必要です。

先ほどの研究では3ヶ月実施されていましたが、大体の方は2週間で、体型が引き締まるなどの目に見える効果を感じ始めると言われています。

 

たとえば、脂肪1kgは7200キロカロリーですので、運動でこれを消費するためにどれくらいの有酸素運動が必要か考えてみましょう。

体重70kgの人は、60分のランニングで580キロカロリー消費できます。

2週間毎日走るとすると、合計で8120キロカロリー消費できます。

これにより、脂肪1.1kg分の減量ができ、体内の脂肪が減少することで、外見的にも引き締まってくるのを実感することができます。

人それぞれの体格や走るスピード、ランニングコースの坂道の有無などで消費カロリーは変わりますが、だいたいの目安としてはこのような計算になります。

ランニングの消費カロリーの計算はこちらから

有酸素運動に必要な追い込みはどれくらい?

さらに、有酸素運動の効果をあげるために、もうひとつの目安となるのが心拍数です。

より効果的な有酸素運動をおこなうためには、走るスピードを上げるのではなく、心拍数を徐々に高めていき、脂肪燃焼に一番効果的なレベルで保つことがおすすめです。

脂肪が効率よく燃焼する目標心拍数は、最大心拍数の60%~80%と言われています。

運動中にこの目標心拍数を維持するよう、強度を調整しながらトレーニングをおこなうと良いです。

これまであまり運動していなかった人は、まず最大心拍数の60%を目安とされるのが良いでしょう。

運動されていて基礎体力がある程度ついている方が体力向上を目指すなら、最大心拍数の80%か、それ以上の運動強度で運動することで効果を期待できます。

目標とする心拍数を具体的に計算するには、以下の計算式でまず、最大心拍数を算出します。

 

最大心拍数=220-(年齢)

これで求められた数値に、目標とする強度を掛け合わせます。

 

例えば、普段運動習慣があまりなくて、脂肪燃焼効果を高めたい30歳の方の場合は、最大心拍数×0.6(=運動強度60%)で算出するため、最大心拍数は220-30=190、目標心拍数は190×0.6=114ということになります。

年齢:30歳
運動習慣:あまりない→最大心拍数の60%で算出
最大心拍数:220-30(年齢)=190
目標心拍数:190×0.6(=運動強度60%)=114

まずは心拍数が114前後をキープできるような運動をすると良いということですね。

 

一方、普段から運動されていて、さらに体力向上を目指す28歳の方の場合は、最大心拍数×(運動強度80%)で算出するため、最大心拍は220-28=192、目標心拍は192×0.8=154ということになります。

年齢:28歳
運動習慣:普段から運動をしている→最大心拍数の80%で算出
最大心拍数:220-28(年齢)=192
目標心拍数:192×0.8(=運動強度80%)=154

 

最近は、運動中の心拍数を計測して記録できるウェアラブル端末もたくさん販売されています。運動の効果をしっかり実感するために、またモチベーションを上げるためにも、こうしたツールを活用されるのもおすすめです。

時間がない人でも、効果は出せる!

ただ、運動不足を自覚されていても、なかなか毎日運動する時間を確保するのが難しい方もいらっしゃるでしょう。

そういう方のためには、もう少し違う考え方でトレーニングを組み立てる必要があります。

近年カナダで行われた研究では、1回のトレーニングにわずか1分間の激しい運動を取り入れることで、従来のトレーニングと同程度の効果があるとわかりました。

この研究では、エアロバイクでトレーニングする際の運動の負荷量を3段階設定し、グループに分けて3週間のスケジュールで運動した結果を分析しています。

高強度のグループは、まず2分間軽い負荷で漕いでウォーミングアップ、その後20秒間だけ全力でペダルをこぐという、オールアウトを2分間隔で3回繰り返します。

そして最後は3分間のクールダウンを行うことで、合計60秒の激しい運動を含む、10分間のプログラムを行いました。

ちなみにこの時のエアロバイクの負荷設定は500ワットで、一般的な自転車で考えると、かなり急なのぼり坂を猛ダッシュで漕ぐようなイメージです。

比較した中程度負荷のグループは、2分間のウォーミングアップ後に最大心拍数の70%45分間漕ぎ続け、3分間クールダウンを行うという、トータル50分の従来式プログラムを実施しています。

このように、高強度と中強度では運動時間に5倍の差が設定されていたのですが、驚くべきことに、同程度の運動効果が得られたという結果になったそうです。

ということは、運動の時間をたくさんは取れない人でも、1日1分の激しい運動を組み込むことで、同じトレーニング効果が期待できるということですね。

 

短時間の高強度トレーニングの効果はこれ以外にも認められており、最近はこうした高強度インターバルトレーニングに特化したジムや、プログラムを提供しているスタジオもあります。

もちろん自分で負荷量を調整することもできますから、ジョギング中に30秒程度のダッシュを組み込むのもおすすめです。

少しウォーミングアップしてから30秒ほぼ全力疾走、少し動きながら1分くらい息を整え、また30秒走る→休憩…というのを4〜5セット、トータルで15分前後でトレーニング完了です。

ダッシュでなくても、もも上げで走るとか、できるだけ速くスクワットをするとか、脚の筋肉を思いっきり使う運動が良いようです。

まずは動いてみましょう!

全力で動いた後の軽く動いている時間に、筋肉を修復するために成長ホルモンが分泌されて、代謝を上げて太りにくくなったり、血液循環を良くして見た目も若返るような効果も期待できます。

ただ、短時間に筋肉や心臓に負荷がかかるので、運動に慣れていない人や、持病がある人は、医師に相談したり、体調をみながら慎重に行なって下さいね。

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